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ネタ

行きつけだった「閉店したゲーセンの元店長」とハロワでバッタリ出くわした話www

2016/11/05

1:

俺「あっ」

元店長「あっ」

俺「ありました?」

元店長「ないですね」

俺「俺もです」

2:
突然の出会い
重なる身の上
何もない訳もなく

 

4:
始まったガチムチ男2人の
ハートフルな純愛ホモストーリー

 

5:

元店長「バーチャ、やってる?」

俺「最近、やってないっす」

元店長「懐かしいね」

俺「あの頃が一番よかったっす」

元店長「お店閉めてからタダゲーとかやったよね」

俺「熱かったっすよね」

 

6:
何があったんだ

 

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9:

俺「今じゃ、バーチャやるとこもないっすよ」

元店長「そうだよね。今だと、筐体置いてるとこ、○○くらいじゃない?」

俺「あぁ、一応、ありますけど、人いないっすよ」

元店長「対戦もので人いないんなら、つまんないよね」

 

11:

俺「一人用の格ゲーなんて、やる意味ないすよ」

元店長「だよね」

俺「昔は毎週末大会で、対戦台のまわりにはとんでもない人だかりできてましたよね」

元店長「そうそう。本当はいけないんだけど、熱い対戦が始まると接客どころじゃなくなっちゃうんだよね。」

俺「熱かったっすね。灰皿飛ぶくらいに」

 

12:
号泣不可避

 

13:

元店長「あの熱さ、今思うと異常だったよね」

俺「対戦台の反対側から、バッコーン!っていうパンチ音は当たり前でしたよね」

 

14:
名作

 

15:

元店長「最初はびっくりしたけど、そんなのは日常茶飯事だからね。地震で言うと震度3くらいなもんで、あっそ、またかっていうか、そんな感じ」

俺「そうそう」

元店長「みんな元気?」

俺「あぁ、みんなですか?全員はわかりませんけど、何人かは元気にやってるっぽいですよ」

 

16:
ノスタルジーってやつか

 

17:

元店長「あの、ほら、いつも夕方になると現れる、ほら、あの、ヒゲ」

俺「あぁ、あれ、えーと、オイトマンですか?」

元店長「オイトマン、それ、その人、強かったよね」

 

20:

俺「オイトマンはその頃、パチプロで、夕方になるとバーチャやるためにパチンコ切り上げてゲーセンにきてたんすよ」

元店長と「あー、そうだったんだ。いっつも決まった時間に来てたよね。」

俺「まぁ、それは俺もおんなじですけど」

元店長「いや、オイトマンは夕方の5時っていう、サラリーマンにしてはちょっと早い時間からいつもいたんだよ」

俺「パチプロですからね、その辺りは調整してたんだと思います」

 

22:

元店長「そうだったんた。まだ元気なの?」

俺「今は、ちょっと田舎の方で、死体焼く仕事やってます」

元店長「へぇ、そうなんだ」

俺「いつまでも、プラプラしてちゃいけないって、今は正社員やってると思いますよ」

元店長「そっかぁ。」

 

23:
有楽町のゲーセン燃えたの思い出した
あれ、火元はゲーセン、ゲーセンてネットで言われてたけど、
実際は隣のパチ屋が火元で燃えたのはゲーセンやったんよな

 

24:

俺「みーちゃん、覚えてます?」

元店長「もちろん。」

俺「あの人、さっきいってた○○ってゲーセンで今でも現役でやってますよ」

元店長「え、まだやってんの?!」

俺「ええ、たまーに、俺もそこ、いくんですけど、
みーちゃん、一人用でやってますよ」

元店長「寂しいね」

俺「今年こそ引退するわ。が、口癖ですよ。」

元店長「へー。よくやるね」

俺「俺はもう年に1回か2回しかバーチャやんないんですけどね、この間も、みーちゃん、フルボッコにしてやりました」

元店長「相変わらず弱いんだ」

俺「ええ、相変わらず、画面見ないで、ブッパ野郎してますよ」

 

25:
なにこのいい話

 

26:

元店長「画面みないでバーチャやるから弱いんだけど、大会だと怖いんだよね」

俺「そうそう」

元店長「あのちび太がこの人読めないんだけどって焦ってたもんね」

俺「そりゃそうですよ。画面みてないんですから。何してくるかわかったもんじゃないです。ある意味、読みなんて通用する相手じゃないんです」

元店長「画面みろよ!って、いつも周りに言われてたよね」

俺「いきなり大技ぶちかましてきますからね。」

 

27:

元店長「コボくんは?」

俺「俺、あんま仲良くなかったんで知らないんですけど、バーチャはもうやってないっぽいですね」

元店長「そっかぁ」

俺「若かったから期待されてましたけど、思ったより伸びませんでしたね」

元店長「そうだね」

俺「コボくん、今は左官屋やってるっぽいですね。この間、偶然、近所のコンビニで見かけたんですよ」

元店長「へぇ」

俺「声はかけませんでしたけどね。間違いなく、彼ですよ」

元店長「元気でやってるみたいでよかった。あの子、高校いってないっぽかったもんね。」

俺「そうですね」

 

28:

元店長「もうほとんどバーチャやってないのか。寂しいね」

俺「ですね。閉店後、お店の前でコーヒー飲みながらやった熱いバーチャ談義が懐かしいです」

元店長「俺よりもお店にいたよね」

俺「なんだったんですかね、あの時間は」

 

29:
読ませるじゃねえか

 

30:

俺「バーチャ、本気でやってた全国区のやつらは、東京に出ていきました。」

元店長「そっかぁ」

俺「もうここにはやってやつ、ほとんどいないですもん」

元店長「ゲーセンもなくなっちゃったし、あっても、メダルとかプリクラだもんね」

俺「あの、あのこと覚えてます?今だから言えますけど。あの。」

元店長「え、なんのこと?今更だし、言ってよ」

 

31:

俺「バーチャ終盤に見せたあの盛り上がり」

元店長「どの盛り上がり?」

俺「あ、言いにくいんですけど、ネットで論争になったじゃないですか、どこどこの誰々が、どこどこの誰々より強い、とか」

元店長「あー、あったね」

俺「ネットで地元バーチャプレイヤー格付けして、大荒れたしたやつ」

元店長「あったあった」

俺「そっから始まって、どこどこのゲーセンより、どこどこのゲーセンの方が強いって煽ったじゃないですか」

元店長「あったね」

俺「更には、どこどこのゲーセンの誰々がこんなこといってる、とか煽ったりして、ネットを通じて、ここらのバーチャプレイヤーたちがざわめき立ちましたよね」

 

32:

元店長「たしかにあれは変な盛り上がり方したよね」

俺「そんなこと言ってない同士を焚き付けて、本人たちはもちろん、周りも殺気だちましたよね」

元店長「うん、最終的には、うちのお店が地元ナンバーワン決めようってことで、自主的に大会開いたらんだよね」

俺「そうです。あれ、実は、全部俺がやったんですよ」

元店長「え?」

 

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33:
ざわ…

 

34:

俺「誰々があいつは弱いっていってる、とか。
攻めはうまいけど、防御がザル、だとか。
画面見てないブッパ野郎で、出す技が強いだけ、とか。
あいつは片田舎の猿山の大将だ、とか。」

元店長「うん」

俺「2ちゃんねるで煽ってみたら、思いの外、殺伐として、面白くて。」

元店長「…」

俺「台を挟んでバチバチの地域対抗戦なったりしてるのみて、おもしれぇって」

元店長「…」

俺「俺はどっちかというと、プレイヤーレベル的には中の上、どんなに頑張ってもそこどまりだった。」

俺「みんな殺伐として、潰しあって、ゲーム嫌いになって、いなくなればいいやって思ったんです」

 

35:

元店長「…」

俺「そのうち、ネットで、誰やねん、煽ってるやつは!ってなって、俺、頭悪いんすけど、悪知恵だけは働くもんで、うちらの地元で一番強いのせいに誘導したんですよ」

元店長「そうだったんだ」

俺「それがうまくいっちゃって。気がつけば、地域を上と下で分けた構図が出来あがったってわけです。」

 

36:

俺「狭い世界の話なんですけど、お互いに憎しみあって、潰しあって、負けたら引退試合とか仕掛けさせたりして」

元店長「…」

俺「なにやってんですかね。俺。
でも、そんときは真剣にうまいやつはみんないなくなれって思ったんです」

 

37:
淡々と会話だけで進んでるけど読みたくなる内容だね
マンガで読んでみたくなる

 

38:

元店長「その殺伐とした雰囲気は、私は嫌だった。」

俺「…」

元店長「もう5年、いや10年、いや、それ以上の付き合いのあるプレイヤー同士が、見えない相手を憎しみ、ただただ、対戦台の、画面の向こうの相手を、愛すべきはずの戦友を叩きのめし、
勝てば、俺たちの方が強い。対戦相手はバーチャやる価値のない雑魚だ。
噂ほどにもない雑魚だ。と罵る。本当に悲しかったよ。」

 

41:

俺「…」

元店長「それで、私は地域対抗戦を開いたんだよ」

俺「そうでしたね」

元店長「殺伐として、対戦台隔ててバチバチしてた同士たちが一同に介したあの大会、
予想以上に参加者が集まったよね」

俺「ええ。バーチャはもう終演に近づいていたにも関わらず、普段は大会に出ない人やら
出ない地域の人らも集まりましたよね」

元店長「そうそう」

俺「俺もイチプレイヤーとして参加したくてうずうずしてました。
でも、どこか参加するのが気まずくて、
仲間に誘われたからしゃーないって感じで参加した感じにしときました」

 

42:

元店長「たしかに、いつも大会があると我先にエントリーしてた癖に、あの大会だけは最後の最後でエントリーしてたね」

俺「まぁ、集まる強者を憎しみ合わせた張本人ですから…気が引けたというか」

元店長「そうだったんだ。でもさ、おかけでさ、大会は大盛り上がり。その日を境に、下らない地域のしがらみなしで、みんなやってこうよってなったんだよね」

 

43:

俺「ええ。決勝戦は、最後までどっちのチームが勝つか分からないいい試合でしたよね。」

元店長「そう、シーソーゲーム。どっちがどっちとかなくて、いいプレーをすれば、大きな拍手してさ。」

俺「殺伐、ではなくなってました。でも、馴れ合いでもなくて。
純粋に、プレーのひとつ、ひとつに、一挙手一投足に大歓声が上がって、
どっちに転ぶのか最後までわからなくって。
今って、スマホとか、オンラインゲームが当たり前じゃないですか。
それはそれで、楽しいんだと思うんです。
実際、ゲーセン通いやめてから、俺もオンゲーやってるんで、
でも、あの熱さには絶対に届かない…」

 

45:
行き付けだった駄菓子屋ゲーセンに久し振りに寄ってみたら駐車場になってた時の悲しさ

 

46:

元店長「そう。あの熱さは。」

俺「あれが好きで、ゲーセン通ってたんですよね」

元店長「そう。私も店長をやってた。」

俺「いつもみる、プレーのむかつくやつが、
ライバルになって、いつの間にか、戦友になって」

元店長「大会の最後に撮った写真のこと、覚えてる?」

俺「あ、そーいや、集合写真取りましたよね」

元店長「これ。」

俺「あ。」

元店長「携帯の待ち受け」

俺「俺、ここにいますね」

 

49:

元店長「それでもさ、なくなっちゃうんだもんね」

俺「いつか、その時がくるとは思っていましたけど、こんなに早くに、その日がやってくるなんて思っていませんでした」

元店長「永遠なんてない。
当たり前のことだし、覚悟はしていたことだけど、
やっぱり悲しいよね。」

元店長「バーチャは、ネットでオンライン対戦もだきるみたいじゃない」

俺「知ってますよ。」

元店長「あれだけやってたんだから、やらないの?」

俺「たしかに、俺もトップ目指してそれなりにやりこんではいましたけど、
結局、最後まで有象無象のイチプレイヤーでしかありませんでした」

 

50:
ちゃんと読んでないけど映画みたい

 

53:

俺「バーチャはやっぱり対戦台挟んでやりたいんです。」

元店長「わかるよ」

俺「結局、最後まで、一度もイチバンになれなかったのが悔いが残ります」

元店長「どんなに大雨の時もバーチャやりにきて練習してたもんね」

俺「あの熱はなんだったんですかね。
やんなきゃって言う、変な熱があったんですよ。
朝起きてから、寝るまで。ずっと」

 

54:
10年前くらいを回想してる感じ?

 

55:

元店長「まだ私も40代半ば、この先どうなるかなんてわからない。
でもさ、スト2に魅せられて足を踏み入れたゲーセン業界に20年いれて、後悔はない。
そらまぁ、世間的に見たらアレな人だと思うよ。
でもさ、本当に熱かった。それをイチバン間近で、
それも、毎日、見られたのは私にとって何物にも変えがたいものだ。
こんな本音、キミらくらいにしか、言えないけどね。
毎日、出勤するのが楽しかった。
仕事が楽しかった。」

俺「…」

 

56:

元店長「キミらに会うのが楽しかった。
どこからともなく、いつも決まった時間にひとり、
またひとり集まってきて、夜、気がつけば、毎日がお祭り騒ぎだ。」

俺「ははっ」

元店長「最高だったね」

俺「最高でした」

元店長「長くなっちゃったね。じゃあ、そろそろ」

俺「あ、ああ。すみませんでした。つい…」

元店長「じゃあ」

俺「…では」

俺「…」

ふと、サイフの中を見てると
あのときのバーチャカードがはいっていた。

このカードは、ゲームの時に筐体に差し込んで、
勝率等を記録している。

いわば、そのプレイヤーの全て。

俺「まだ、はいったんだ。」

俺「そういや、帰り道にある○○によって見るか、
ひさしぶりにバーチャやりたくなった。」

しかし、やっぱりバーチャ筐体の周りには誰もいない。

それどころか、アーケードゲーム筐体周りに人がいない。

 

57:
いい友達になれそうなのに

 

58:

俺「…帰るか。カード、いらねぇから捨てるか。」

その場を離れようとした時、

ピロリン

バーチャの筐体にコインを入れる音がした。

すぐに分かった。

その音だと。

俺は振り返る。

対戦したい。

『ダンッ!ダンッ!』

バーチャのキャラの技音が

誰もいないゲーセンに響き渡る。

プレイヤー名を見ると、

みぃーちゃん…

 

59:

相変わらずの画面を見ないノールックプレイ

全てがあの頃のまま

俺は筐体にコインをいれ、

カードを挿して…

対戦するのを、

やめた。

対戦はするけど、

カードは使わない。

カードを挿すと俺だとばれる。

恥ずかしかった。

 

60:
ゲーセン関係の話と言えばゲーセンで出会った女の子の話って創作があったけど
あれを意識した作りに見える。もちろんフィクションだろ?これ

 

61:

みぃーちゃんは、

相変わらず、あの頃のように

弱かった。

全く、進歩なし。

思わず苦笑いしてしまった。

みーちゃん「おい、ヨッシーだろお前」

俺「…」

 

 

62:
フィクションでも面白いからいいよ

 

63:

お互いに顔は見ていないが

キャラとプレイスタイルで俺だと分かったみたいだ。

もう2年は会っていないのに、

俺だとすぐに分かったようだ。

対戦が終わって、みぃーちゃんが

こちらに回ってくる。

みぃーちゃん「なんだよ。カード挿せよ」

俺「久しぶり。まだやってたんですか」

みぃーちゃん「まぁな」

俺「相変わらず弱いですね」

みぃーちゃん「うるせぇよ」

俺「画面見てください」

みぃーちゃん「見てるわ!つか、懐かしいこというな」

俺「相変わらずだなって」

みぃーちゃん「どうしたの、急に」

俺「いや、なんとなく寄ってみただけです」

みぃーちゃん「もっかいやっていい?」

俺「どうぞ」

みぃーちゃん10連敗

みぃーちゃん「参った」

俺「画面見てください」

 

64:

みぃーちゃん「見てるわ!」

俺「ありがとうございました」

みぃーちゃん「また、こいよ」

俺「機会があったら」

みぃーちゃん「俺はたまにきてる」

俺「他のみんなは?」

みぃーちゃん「来てない。辞めたんだと思う」

俺「みぃーちゃんは?辞めないんですか?」

みぃーちゃん「今年、辞めるかも」

俺「…」

みぃーちゃん「他のやつは結婚したりして、金なくってこなくなったりした」

みぃーちゃん「あと、トラックやって、遠くまでいくからってこなくなったり」

俺「へぇ」

みぃーちゃん「久しぶりに楽しかった」

俺「こちらこそ」

 

65:

みぃーちゃん「また、やろうよ」

俺「はい」

おしまい。

 

66:
おつ

 

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